スピーカーの常識を変える。マーティー101・ジュピティ301、タイムドメイン理論に基づいた革新サウンド。

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Review
●KENT / 扇谷ケント(Pianist/Composer/Arranger):
1974年札幌生まれ。B型。音楽好きの両親の影響でピアノをはじめ、様々な音楽を消化し序々に音楽がもつ力に目覚めていく。98年上京し、以降様々なアーティストのサポート演奏・作編曲・レコーディングに携わる傍ら、自己のソロ活動も展開する。2003年よりオルケスタ・デ・ラ・ルスに参加し、こちらでも2枚のアルバムをリリース。毎年アメリカ・ヨーロッパ・中南米といった海外でのツアーも行っている。常に新しいセンスを求めつつも音楽が持つ本来の力を中心に見据えて活動中。

共演アーティスト:NORAakiko山崎まさよしゴスペラーズ平原綾香dorlisつのだひろ中西圭三ラムジSAKURAGAKU-MCPuffyCrystal Kaysowel島谷ひとみ吉田兄弟Lyrico大黒摩季SILVAbird日野皓正宮沢和史DOUBLE溝口肇 etc... 
公式ホームページ
扇谷ケント
 

――扇谷さんは、世界的に有名な日本を代表するサルサバンド〈オルケスタ・デ・ラ・ルス〉のピアノプレイヤーとしてご活躍されてますが、作曲・編曲・プロデューサーとしてジャンルの異なる数多くのアーティストとご一緒されています(山崎まさよし、Ji ma ma、GAKU-MC、akiko、DOUBLE、ゴスペラーズ、溝口肇など)。ご自身のお好きな音楽や最近よく聴かれているものは?

そうですね〜、何でも好きなのでとりあえず思いついたものからざっと言ってきますと…ダニー・ハザウェイやスティービー・ワンダー、エリカ・バドゥといったソウルから、ダニエル・ラノワ、U2、トラッシュ・モンク、シガーロスなどのちょっと音響的なもの、エディ・リーダー、リッキー・リー・ジョーンズなどの女性シンガーソングライター、もちろんキース・ジャレット、チック・コリア、ハービー・ハンコック、ライル・メイズ、ニッキー・ホプキンス、ミシェル・ペトルチアーニ、ミシェル・カミロ、塩谷哲、リクオ、斉藤有太、矢野顕子などのピアニスト達からもとても影響受けましたし、その他バート・バカラック、パット・メセニー、スティービー・レイボーン、ジョン・メイヤー、TOTO、プリンス、スティング、ポール・ウェラー、ベン・フォールズ、ビョーク、ジム・オルーク、レディオヘッド、Mr.チルドレン、オリジナルラブ、アストルピアソラ、山崎まさよし、スティーリー・ダン...う〜ん切りがないですね。

サルサやラテンならスパニッシュ・ハーレム・オーケストラ、NORA、Issac delgadoなど。最近聴いたのは、iTuneで最近出たマンデイ満ちるのライブ盤やSnook Eaglinの新作、ロン・アイズレーとバート・バカラックの共作、映画エリザベスタウンのサントラなどです。

チープ広石 ――いま挙げていただいたアーティストの音楽を聴くキッカケとなったのは?また、彼らの魅力は?

キューバものに関しては、ブラジルものなど同じラテン音楽と比べると日本では大きく取り上げられたりすることが少ないのでデラルスに入るまではあまり知る機会がありませんでした。デラルスに参加するとともにそれらの魅力にも急速にハマった感じです。あ、でもデラルスは大学時代に聴いてましたが(笑)。まさか自分が加入することになろうとは、です。ラテン以外のジャンルについてはとにかく聴きあさって広がって行きましたね。

魅力については、どんなジャンルや音楽でもそれならではの魅力に溢れているので、何かのジャンルに限定して聴くということはないです。格好良く言えば人を知るのに似ている、ってことでしょうか。取っ付きやすい音楽もあれば最初はよくわからない音楽もある。だけどわからないものも、名盤とされているものもたくさんあるし、人がいいといってるくらいだから、と何回も聴いてみるんです。そうするとある時突然その魅力に気付いたりして、そうなれば後はハマってしまいます。

そうやっていろんな音楽の味わいを知れるのはとても楽しいものです。これは僕がミュージシャンだから、いろんなジャンルを勉強しようとして気付いたことですね。趣味で聴くだけなら自分で好きなものだけ聴いてしまいがちになったでしょうから。岡本太郎の「今日の芸術」じゃないですが自分にとって未知の価値観を知るには時にそういったことも必要ですよね。

ただ僕自身はやっぱりどんな音楽でも、そこに良いバイブレーションや人をポジティブにさせるものが好きですね。いくら芸術といってもネガティブな気分にさせるようなものは自分ではやらないと思います。

――〈オルケスタ・デ・ラ・ルス〉に加入されたのは、どんな経緯だったのですか?

先輩ミュージシャンの紹介でデラルスのボーカリストNORAのソロライブに参加したのをきっかけに、デラルスのピアノのオーディションに誘って頂きました。それまで僕はキューバ音楽やそのセオリーなども全く知らなかったのですが、バンドにはいろんな要素を入れて行きたいのでいろんな音楽を知っている人の方が良い、ということで僕にしてくれたようです。また彼女は音楽を通して良いメッセージを伝えたい、という気持ちがとても強い人で、僕はそこに惹かれたし彼女も僕が同じ考えであることを感じ取ってくれたのでしょう。

――音楽をスタジオなどで制作するにあたって、もっとも気を遣うのはどんなところですか?
   また、音楽の「重要性」とは、どんなことだとお考えですか?

オルケスタ・デ・ラ・ルスの最新CD「ARCO IRIS」音が適確なのはもちろん、そこに感情や気持ちが乗っているかどうかはとても気を使います。それはピアノだけでも打ち込みメインのものでも同じですね。頭で鳴っていた音をいかに音という物理的なものにするか、イメージ通りにどう表現するか、ということですね。当たり前なことかもしれませんがそれに尽きます。

音楽の重要性は、僕にとってははっきりしてます。それによって人がとても元気になったり、見失っていた自分を取り戻したり、物質主義な世の中で精神性の重要性に気付いたり、「人ってとても素晴らしい!」と思えたり、そういう風にさせられる所ですね。またそれによって文化も発展して行くことでしょう。音楽や芸術がなければ世の中はとても味気ないものになってしまいます。

――プライベートの音楽鑑賞は、どのようなシステムをご使用されていて、どのような時にお聴きになりますか?

最近はiPod&iTuneが完全に生活に密着してしまっていて再生システムはほとんどパソコンですね...。コンポなどが全盛だった頃と比べるとなんと貧弱な再生システムか、という感じですが。ファイルもCDから取り込んだ圧縮されたものが多いです。時間のあるときにCDを入れて圧縮されていないものを聴くという状況になってしまっています。

スピーカーは音楽制作やミックスのためにスピーカーの特性をよくわかっておきたいのでリスニング用ではなく制作向けのモニタースピーカーでリスニングもしています。ウチのはリスニングでもわりと気持ちよく聴けるタイプです。

で、本音はちゃんとCDでアルバム一枚を通してスピーカーでゆっくり聴きたいのですが、なかなか時間がとれないので移動中のiPodで聴くのが常になってしまってます。

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